イラストレーターになりたい三毛猫のミッチ。
ベテラン画家のサンジロー師匠に弟子入りしています。
前回、モノが斜めに置かれた時は
それぞれのモノに別の消失点が生じ、
傾きが変わればアイレベルも変化すると
学んだミッチ。
今日は傾きにパースがつく場合、
具体的には
坂道や階段のパースのつけかたを教わるよ!
第16話☆
![パース解説マンガ](https://kanzakikarin.com/wp-content/uploads/pers_comic_31.jpg)
![パース解説マンガ](https://kanzakikarin.com/wp-content/uploads/pers_comic_32.jpg)
こんにちは、
イラストレーターの かんざき かりん です。
今回は基本の透視図法に加え、傾きのパースのお話し。
具体的には坂道や階段、屋根などの描き方をご紹介します。
基本の透視図法(一点〜三点)についてはこちら。
もくじ
屋根の描き方
今回、4コマ漫画の中では
坂道と階段の描き方を紹介したので、
補足説明では屋根の描き方をみていきましょう。
1・お家のベースを描く
わかりやすくシンプルなお家で説明します。
二点透視図法で「おうちのベース」を描きました。
ここまでのブログを全部読んでくれたあなたは、
簡単に描けますね!
![](https://kanzakikarin.com/wp-content/uploads/mitdh_pers_yane_01.jpg)
2・片側の壁のセンターを出す
これも以前に説明した、センターの取り方
対角線を引いて(A)
交わった点を通る(B)よう、縦に線を引きます。
これが屋根のセンターでもあります。
![](https://kanzakikarin.com/wp-content/uploads/mitdh_pers_yane_02.jpg)
3・屋根の高さを決める
お好みで屋根の高さを決めましょう。(①)
そこへ向かって、壁の両脇から線を引き
屋根が乗っかる部分の「三角」ができました。
さて、高さ(①)に向かって左の消失点から線を引きます(②)
これが屋根のてっぺんのラインですね。
![](https://kanzakikarin.com/wp-content/uploads/mitdh_pers_yane_03.jpg)
4・奥の屋根の傾きの線を引く
さて、ここが傾きのパースを意識するところです。
(A)と平行に(B)を描きますが
奥の屋根の線なので、若干上の方がすぼまって見えるはずです。
(望遠の絵なら全く気にせず平行でいいのです)
この絵も遠くから見ているお家なので、望遠に近いのですが
ほんの少し、傾きのパースを意識して右に傾けましょう(C)
![](https://kanzakikarin.com/wp-content/uploads/mitdh_pers_yane_04.jpg)
5・屋根が乗る前のお家のベース完成
![](https://kanzakikarin.com/wp-content/uploads/mitdh_pers_yane_05.jpg)
6・屋根を乗せます
屋根はいろんなタイプがありますが、
今回は建物より少し大きめに
ひさしをつけてみましょう。
先ほどと同様、ちょっぴり傾きのパースをつけます。
![](https://kanzakikarin.com/wp-content/uploads/mitdh_pers_yane_06.jpg)
7・屋根に厚みをつける
シンプルなイラストですが、
厚みをつけるとリアリティが増します。
これで完成!
![](https://kanzakikarin.com/wp-content/uploads/mitdh_pers_yane_07.jpg)
現実はもっと複雑なお家ばかりですが、
基本的には同じ方法
(センターを取り、傾きのパースをつける)で
下書きをして描いていくと
混乱しないかと思います。
背景の練習のしかたを考える
![坂道・階段のパース(あおり)](https://kanzakikarin.com/wp-content/uploads/mitdh_pers_katamuki_01-775x1024.jpg)
どうやって練習したら効率がいいかなあと考えると
一番早いのはレイアウトをベテランの人に添削してもらいながら
説明してもらう事だと思いますが
自主的に練習するとしたら。
近所で写真を撮ってきて
(できれば望遠気味、人の見た目風の感じで)
・アイレベルはどこか?
・主な建物のラインから消失点を割り出してみる。
・坂道や屋根など、傾きのパースを割り出してみる。
そうすると、わりとシンプルな法則で描けることが
わかってくるのではないかと思います。
頭が整理されると、次第に
複雑な背景も描けるようになってくるのではないでしょうか。
上の絵は、坂道(階段)のある風景で
見上げている(アオリ)の絵でした。
見おろしている(俯瞰)絵の方が、
傾きのパースの付け方が難しそうです。
![坂道・階段のパース(俯瞰)](https://kanzakikarin.com/wp-content/uploads/mitdh_pers_katamuki_02-751x1024.jpg)
外出した際にいい構図を見つけたら撮っておいて
暇を見てチャレンジしてみてください!
アイレベルや消失点を確認しながら
整理してトレースするだけで
パース感覚がついてくると思います。
もちろんネットで良さそうな画像を見つけてもいいのですが
個人的に練習するのは良いのですが、
描いたものをネット上にアップする場合
撮影者の許可をもらった方がいいです。
自分で背景の構図を考えるとき
写真を参考に描いて慣れてきたら
自分で思い通りの背景を描けるようになりたいですよね。
![](https://kanzakikarin.com/wp-content/uploads/mitdh_pers_katamuki_tumiki.jpg)
いきなり複雑なものを描いていくのは難しいし
描き込んで見たら構図を直したくなって
またやり直し〜になってしまうこともあるので、
まずは下書きの時点で、
シンプルな「積み木」をイメージして
構図を考えることをオススメします。
シンプルに捉え、設定して、
あとは肉付け、飾り付けをしていきましょう。
キャラを描くのも楽しいですが、背景を描けると
より世界観を出せて
創造する楽しみが増すかと思います♪
さて、次回は最後の課題、
円をパースに乗せる方法について説明したいと思っています。
デジタルで描ける時代と言っても、
理屈をわかっていないと応用できないですからね。
お楽しみに!
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