イラストレーターになりたい三毛猫のミッチ。
ベテラン画家のサンジロー師匠に弟子入りしています。
いよいよパース実践編に突入!
師匠は「センターをとれ!」というけれど
それがどう役に立つの?
第14話☆
こんにちは、イラストレーターの かんざき かりん です。
秋が深まって参りまして、栗やお芋、カボチャが美味しいですね〜
さて今日は、パースの実際の使い方
「実践編」第一回目です。
タイルやフローリングの床など等間隔の模様、
描けますか?
等間隔のものにパースがつく場合です!
床だけでなく、壁や柵、ビルの窓など横の面も。
そういう等間隔のものを
パースにのせて描くやり方があります。
パース感覚が身についていれば
適当に描いても大きな狂いがなく描けて、
問題ないのですが(厳密なパースを描く仕事でなければ)
全くわからないとき、最初は、
正しい描き方を覚えて
そしてそれで描いているうちに
次第にパース感覚も育っていくので
有益ではないかと思います!
ちょっとめんどくさいけど、
とても簡単なので、覚えておくと便利ですよ☆
もくじ
床面の描き方
正方形のタイルの場合
まずは簡単な、一点透視図法の場合で説明していきます。
ミッチに倣ってアイレベルと消失点を決めて
部屋を書いてみましょう。
★アイレベルって何?っていう人は→第4話
★一点透視図法って何?っていう人は→第7話
消失点から床と壁の境界線を引いて、壁と床ができましたね。
次に、
床のタイルの奥行きの線を
消失点から引いてみましょう。(下図:青点線)
正方形のタイルを描きたいので、等間隔でね。
床の面がらしくなってきました。
次は、手前からでも奥からでもいいのですが
今回は手前でいきましょう。
タイルの横の線を一本描きます。
これで1枚分のタイルの奥行きが決まりました。
これは自分で「パースがついた状態で正方形に見えるな〜」
っていうラインを勘で描きます^^;
あとで、ちょっと広かった!狭かった!と感じて
書き直すこともしばしば。
最初はそんなものなので気楽にいきましょう。
次に、いよいよ「センターをとれ!」
タイルの一マスに対角線を引いて
中心の点をとります。(→第13話 「センターをとれ!」参照)
簡単ですね。仮に中心を A としましょう。
次に、消失点から A にガイド線(下図:青い線)を引きます。
そしてそのガイド線と、
さっき引いた床の横の線の交点を B としましょう。
さて、これらをもとに、
タイルの次の奥の横の線を決めることができます。
A のタイルの角と B をつないで線を引き(上図:赤い線)
隣の奥行パースラインとぶつかったところを C とします。
逆側の角でも同じですよ!
C の位置が次のタイルの横線の位置です!
Cを通る水平線を引きます(上図:赤い線)
同様にして、さらに奥の横線も描いていきます。
描けました!これでタイルの床完成です。
このように、手前から順に横のパースラインを描いていった場合、
部屋の奥の「壁と床の境界線」と一致しないことがあります。
その時はその境界線を変更するか、
変えたくない場合、最初に奥から一マスを決めて
同様の手順で横のパースラインを手前に描いていきます。
わたしは、キャラがどの位置にいるかによって、
キャラのいる位置のマスから決めていくようにしています。
やっぱりキャラが立っているところが重要なので。
また、あらかじめマス目の数を決めて、
全体の対角線をとって
分割して描いていくこともできます。
それはこのあと、
二点透視のところでご紹介します。
窓の描き方
床の話から脱線ですが、壁の面ももちろん床と同じ!
例えばこういう窓は左右のガラス戸の大きさは同じですよね。
パースがついたときの中心は、
全体の対角線を引いてその交点を通るところです。
二点透視図の場合
二点透視でも手順は同じ。
さっきの一点透視図の床では一マスずつ書きましたが
このように、まず床全体の四角形の対角線を引いて(上図:赤線)
どんどん分割して細かいタイルにしていくこともできます。
これだと、床と壁の境界線をあとで変更しないで済みますね。
ブロック塀の描き方
先ほど、窓の例を挙げましたが、
床と同じ方法で、壁も描けます!
例えばブロック塀、一点透視の場合。
ガイド線はこんな風に引いています。(下図)
これも先ほどの床と同じで、全体の対角線を引いて中心点をとり
どんどん分割して行くやり方をしました。
ちょっとアップで見てみましょう。
互い違いにブロックが置かれたタイプなので、
最後に余計な線を消します。
こうして安定したパースでベースの線を引いたら
これをもとにディテールをつけて仕上げて行くといいですね!
等間隔の柵の場合
例えば柵みたいなもの、
等間隔で立っているポールや、ガードレールなども
同じように目安のガイド線を引いて描いていきます。
まず、全体の対角線(青線)で中心をとり(1)
次に手前と奥の四角でそれぞれ対角線を引いて(緑線)中心をとり(2)
さらに分割された四角のそれぞれの対角線を引いて(ピンク線)中心をとり(3)
柵の縦の部分を描いていきます。
意外と、奥のほうに行くとギュッと詰まって見えるものなんですよね。
等間隔に立っている街路樹なども
自然物なので厳密でなくていいのですが、
ざっくりこの方法で位置を確認するといいですね。
文章で書くとややこしく感じるかもしれませんが、
(できれば動画で説明できるといいですね〜😓)
書いてみれば簡単なので、
パース感覚をつけるためにも
ぜひチャレンジしてみてください!
★今回の方法で床が描かれたイラスト例です
さて次は、
開いているドアや窓、屋根や階段などの斜めのモノを
描くとき、どうしたらいいか?を
説明したいと思います。
お楽しみに。
★☆★フォローお待ちしています★☆★
・かんざきかりん Twitterアカウント@karinkanzaki
・かんざきかりん Facebookページ イラストレーターかんざき かりん