今日もお仕事イラストのご紹介です。
イラストのお仕事をはじめたころ、私の絵は「教科書に向いているよ」って
先輩に言っていただいたのですが、わけあって特に営業には行かなかったのですが、
今、気づけばいろいろとやらせていただいております。
今日は道徳挿絵のお仕事。
27年度改定、文溪堂さまより出版の「1~6年の道徳」で数話ずつ担当しています。
挿絵ってやっぱりクリアーなデジタルイラストより、アナログぽいほうが
親しめるというか、はいりこみやすいというか、想像しやすいような、
そんな気がします。
特に道徳のお話だからでしょうか?淡めでソフトなタッチがなじむように思います。
そんなこともあり、
だいぶデジタルイラストも慣れてきましたし、
今回、アナログタッチに近づくべくだいぶ努力しています。ペンツールは手描きっぽいガサガサしたもの、
色塗りも水彩画っぽく数色使ってかさねていきます。
塗り残しも大事。
やっぱりベタ塗りよりずっと手間隙かかるんですが!
レイヤーごとにマスクを作ったりしますし、
失敗なく仕上げられるならほんとのアナログのほうが作業速いかもしれません。
こういう教室を描くのは地味に大変!
人も多いし、机、椅子、教科書、ノート、筆箱、見慣れているので大きさとかの関係性がヘンだと
すぐわかっちゃうのです。けっこう気を使います。色のバランスも。
そしてリアルに書き込むときりがなくごちゃごちゃしてしまうので、適度な省略も大事。
意外と、見慣れているようでランドセルって難しくて、
描くときにはうちの子のランドセルを持ってきて、見ながら描いています。
あと、この右下の、瓶のふたを子供が開けるときってどんなポーズになるんだろう?と
やらせてみて、モデルにして描きました。べんり。(モデル料10円です)
こんなに首を傾けるんだなー!という発見でした。
「観念で描くな!観察しろ!」という師匠の教えがあたまをよぎります。
教室も大変だけど、電車内もたいへん!
こちらも見慣れた風景なだけに、ヘンだとすぐばれます。
色数も多いし、この構図でこの要素を入れるってことはどうしたら・・・と悩みます。
ちょっとパースあやしいですね。。。
これは「ブラッドレーのせいきゅうしょ」というお話し、
外国のお話しで、やや時代も古いらしいので、雰囲気を変えるためアナログ水彩画で仕上げました。
だいぶ淡かったため、デジタルで相当の補正をすることになっていまいました><
でも外国児童文学っぽいのは大好きなので楽しいです。
これは新しい筆箱がほしい!という高学年女子らしいお話し。
男の子はほんとに筆箱もランドセルもどーでもいい扱いですけど、女子こだわりますね、わかります。
これもデジタルで仕上げましたが、微妙にタッチを変えて実験しています。
淡い色でベースを塗って、色鉛筆ツールで立体感(影など)をつけてふんわり仕上げてみました。
スケジュールない中、いろんな学年の挿絵をいろんなタッチで仕上げてみて
とても勉強になりました。
もう一年半ほど前に描いてたので、今見ると直したいところいっぱいです。
これは「副読本」の挿絵でしたが、
小学校が2018年度、中学校は19年度から「教科書」になるということで、
昨年末から今月にかけて、またいくつか挿絵担当させていただいています。
また少しレベルアップできたかとおもいます。
教科書となると検定があるので、ご紹介できるのはだいぶ先になりますが、
どうぞお楽しみに~^^